- 2008-11-04 (火) 9:54
- 連載:北の島通信
私の手元に「道立公園夢の浮島利尻島(東利尻)第1集」とケースに書かれた8枚組の絵葉書があります。利尻島が道立自然公園に指定されたのは1950年(昭和25年)のことで、1965年(昭和40年)には国定公園となっているので、その間に作られたものです。さらにタイトルには「東利尻」(現在の利尻富士町)とあるので、鴛泊村と鬼脇村が合併して東利尻村が誕生した1956年(昭和31年)以降のものだということが想像できます。
1枚1枚手に取って見ていると、どこから撮影したのかおおよそ見当がつくものばかりだったので、絵葉書を手にして撮影地点まででかけました。今では見ることができない建物や舗装されていない道路、木製の電柱などなど時代の移り変わりが一目瞭然にわかりました。
この絵葉書と今とはおおよそ半世紀もの時間を経て結ばれた風景なので、二つの相違はよくわかります。ところが50年の年月を過ぎなくても変化していく風景は日常生活の中でたくさんあります。店舗が改装されると前の店がどんな様子だったのか思い出すことはおろか、改装後の店舗が以前から存在していたのだと疑わなくなることさえあります。大規模な宅地造成や都市開発が行われようものなら、その一画まるごと風景が変わってしまいます。
私が利尻島に移住してから5年の間にも島は変化し続けています。島を一周する道路を車で走れば、古い家が取り壊されたり、道路拡張で家並みが変わったりと。
そんな一瞬の風景を記憶にとどめておきたいと写真を撮っています。一枚、一枚の写真は日常の一片ですが、連続して並べたとき時間の経過と変化を捉えることができ、記憶を補ってくれます。さらに数十年と長い時間を経ると貴重なものとなるかもしれません。
日々何気なく見過ごしている風景を記録してみませんか。新たな発見があるかもしれません。
西島徹
自然ガイド利尻森の雫代表。
福岡県出身。1998年に初めて利尻島を訪れ、2004年に移住。
山すそで海風を受けながら大好きな利尻山をボーっと眺める時間が至福のとき。
http://www7b.biglobe.ne.jp/~rishirimorinoshizuku/
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