- 2008-04-16 (水) 9:19
- 連載:プロフェッショナル論
ガイドというものがいつ頃から存在しているのかということについて。
新谷暁生さんはかなり昔から、その存在があったと述べている。童話しらゆき姫に出てくる七人の小人は、ガイド的な存在だったというのだ。おそらく、高貴な人を知らない土地で案内するという役割は、このように古くから存在していたのだろう。ガイドは決して身分の高い存在ではなく、物語の主人公にもなりえないかもしれない。それでも、その存在の意義は重要なものであって、人々の役に立つことで尊重されてきたはずである。
そして、それが職業として形成されてきたのも新しいことではなく、特に欧米では、山岳ガイドの歴史は古く、文化として根付いているために社会的認知度も高い。
では、北海道ではどうか。
先日、宮下岳夫さんが講習会の中で話していたところでは、昭和のころから山岳ガイドを名乗り、登山口などでお客さんを求める人がいたということであった。しかし、北海道で本格的に職業としてのアウトドアガイドが成立するようになってからは、まだ10~20年ほどしかたっていない。つまり、この地におけるアウトドアガイドの歴史は非常に浅く、ほんの生まれたての職業である。
前回書いたように、ガイドは誇り高い責任の重い仕事であるにもかかわらず、北海道ではその歴史の浅さから、残念ながら社会的な認知度が高いとは言えないのが現状である。そして、職業に対する評価も十分に値するものではない。
ガイドをしている皆さんは、「もっと社会的認知度が高ければ」「ガイドに対価を払うことにもっと理解があれば」「もっとアウトドア文化が深く根付いていれば」と思うこともあるかもしれない。北海道アウトドア協会もそのために努力している。
しかし、「もしも」ということばかりを考えてえて言い訳をしても仕方がない。逆に考えると北海道におけるアウトドアガイド業の創成期にかかわることができている。自分たちが、スタンダードを作っていける立場にあるということだ。
ないものは自分で作る。自分たちが道を作っていく。ひとりではなくみんなで力を出し合って、より大きな成果を目指す。
それをしなければならないことと捉えるのではなく、それができる特権を持っていると考えて前向きに行動していくのが、今、この時代に北海道で生きるプロガイドの進むべき道なのではないだろうか。
竹内聖(たけうちせい)
2003年から、北海道アウトドア協会事務局で、アウトドア資格制度の運営やアウトドア協会運営に関する様々な仕事に携わる。
http://www.takeuchisei.com/
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