慣れてはいけない

Topic: 連載:プロフェッショナル論|

この春、石垣島に行ってきました。実は沖縄に行くのは、初めての経験。
札幌にいると「北海道は沖縄に負けている」「お客さんを取られている」という声を聞きます。
もし本当にそうなら、一体どうしてなの?
石垣島に降り立った私は、それを知りたいなと思っていました。

今回の旅行は5日間。そして初日からシーカヤックの予約をしてありました。空港に着くと、ガイドさんがお迎えに来てくれています。
そして、準備を済ませてガイドさんの車で海へ。
どんなところを漕いできて、なんで石垣島でシーカヤックガイドをしているのかとか、世間話とか、いろいろと話しながらも、私の目は風景に夢中でした。
なにせ、初めての沖縄の海。白い砂浜、サンゴ礁、暖かい海。カラフルな魚たち。
全てが新鮮に見えて、ちょっとしたことでも「おぉ~っ!」と感動の声を上げていた私に、ガイドさんは「初めてだと何でも感動しますよねぇ~」と言いました。

石垣島でカヤックを楽しみながら北海道のアウトドアを思う

実際この日、暖かい海を漕ぐこと、シュノーケリングでカラフルな魚達を眺めること、砂浜のヤドカリ、サンゴのかけら、とにかく全てのことに興味津々でした。

さて、ここで大切なことに気づきました。
「初めて見ること、聞くこと」はとっても興味をそそられ、どきどきするし、少しのことでも感動するものなのです。
でも、慣れてしまえば、全てが「あたりまえ」になります。

「そんなの当たり前じゃん」と思われるでしょうが、自分自身のことを振り返って、日常に周囲の全てに慣れてしまっているということを自覚できる人はいったいどれくらいいるのでしょうか?
初めて見て聞いたときにワクワクしたことを覚えている人はどれくらいいるのでしょうか?
少なくとも、私は今の日常生活、普段暮らしている場所を、そうやって新鮮な目で見るという気持ちはすっかり忘れてしまっていました。

みんなわかってはいるはずなのに、でも実はできていないことなのではないでしょうか?

慣れてはいけない。
十分に知り尽くすことは大切ですが、ただ慣れてしまうことは大切なことを失うことにもつながるのかもしれませんね。
「初心忘れるべからず」よく聞く言葉ですが、実践するのは難しいことです。

あなたは、どんなきっかけで、どんな目標があって、そこに暮らし、その仕事をしているのでしょうか?
最初に感じた、ドキドキや「一生懸命やるぞ!」という気持ちを、今でも覚えていますか?

竹内聖(たけうちせい)
2003年から、北海道アウトドア協会事務局で、アウトドア資格制度の運営やアウトドア協会運営に関する様々な仕事に携わる。
http://www.takeuchisei.com/

 


 

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