日常って大切ですよね。

Topic: 連載:プロフェッショナル論|

前回、石垣島に行って思ったことを書いたわけですが、そこで、「なんで、北海道が沖縄に負けていると言われるのか?」という疑問があると書きました。

石垣島で目に入るもの、聞くもの、味わうもの、初めてのことばかりで、興味津々、感動したということを書きました。
おそらく旅人にとって魅力的な土地とは、この感情をどれだけ多く感じられる場所かというのが、ひとつのポイントなんだろうと思うのです。
例えば、石垣島では当たり前の白い砂浜とサンゴ礁。低いセメント瓦屋根にシーサーの乗った家。おそらく住んでいる人にはなんでもないこと、日常のこと、あるいは古臭い感じに思うものかもしれません。
でも、それが、旅行者には新鮮で感動的に見えるのです。
理由はただ一つ。自分の住んでいるところと違う環境文化だから。
でも、観光、つまり光を観る旅の目的は、その知らない土地の自分たちと違う自然や文化=光=その土地の日常に触れて知ることなのだから、これは唯一の、そしてとても重要なポイントなのではないでしょうか。

はっきり言って、北海道の自然フィールド、文化は沖縄に全然負けていません。スケールは遥かに上です。
カヤックをするにも、やはり知床の厳しい海のほうが、魅力的に映るし、カヤックという舟が似合うフィールドだと思います。
ただ、違うのは日常生活の場から、その北海道にしかない光が薄れているということ。「北海道らしさ」といえば安っぽい表現ですが、よそから来た人が一瞬で「あぁ北海道に来たなぁ」と感じるものが、私たちの日常に溶け込んでいないのじゃないかと思います。
建物、食べ物、そして自然の風景。少しずつ、年々、それが薄れていくようにも思えます。
たぶん、沖縄に負けているのだとしたら、こういうところなのかもしれないと感じました。

大切にしなければならないことは、日常の全て。北海道の気候、自然環境、文化に適応して作り上げられてきたものを、財産として大切にしていくこと。
プロモーションの問題とか、ホスピタリティのこととか、いろいろなことを考える前に、みんなの日常生活を北海道の土地に一番似合うものにしていくこと。
そんなことが大切なのだろうなと感じます。

みなさんは、どのように思いますか?
普段の生活で、何を感じ、何を大切にして暮らしていますか?

竹内聖(たけうちせい)
2003年から、北海道アウトドア協会事務局で、アウトドア資格制度の運営やアウトドア協会運営に関する様々な仕事に携わる。
http://www.takeuchisei.com/

 


 

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