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北の島通信 その4 「海を渡る」

島への生活物資や人を乗せてくる船
島への生活物資や人を乗せてくる船

「仕方ないね。」
そう、仕方がない。だって船が欠航したんだもの。
陸続きであればなんとかなるかもしれない。
しかし海を隔てたこの地では海が荒れて船が欠航すれば、おとなしく天気が回復するのを待つしかない。

「仕方がない」とあきらめないためには、自分で天気を判断して早めに島を出ること。
それが島の生活のスタイルのひとつと思っている。

例えば昨年、北海道アウトドアガイド試験を受験したときの私は、札幌1泊、夜行バス車中泊の2泊の予定を立てていた。
ところが出発する日の天気が判断に迷ったので前倒しで島を出て稚内で1泊。帰りは早くから悪天候になることは分かっていたが、最終の船が出ることに望みを賭けて予定通り夜行バスに。残念ながら全便欠航で稚内に1泊。2泊の予定が結局4泊。

「島の天気は漁師に聞け」と言われる。長年蓄積された経験から的確に天気を判断。他にも「天塩の山が高く近く見えれば天気が変わる」といった観天望気の言い伝えも存在する。
私自身も島に住むようになり、特に冬場の天気予報は「晴れ」「くもり」「雪」「雨」ということよりも「波高」「風向き」「気圧配置」を気にするようになった。

恵みをもたらす豊かな海であるとともに、時に人相を変え荒れ狂う。それも同じ海。

今朝も目覚めとともに窓から海を見た。穏やかな表情にホッとした。

西島徹
自然ガイド利尻森の雫代表。
福岡県出身。1998年に初めて利尻島を訪れ、2004年に移住。
山すそで海風を受けながら大好きな利尻山をボーっと眺める時間が至福のとき。
http://www7b.biglobe.ne.jp/~rishirimorinoshizuku/

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