- 2008-07-28 (月) 18:33
- 連載:プロフェッショナル論
以前、買い物に付き合って、銀座のあるお店に入ったことがあります。しかし、そこには目当ての商品はありませんでした。
そこで、店員さんに「○○はないんですか?」とたずねると、「あいにくその商品は、当店では置いていません。□□デパートにあるこのブランドの専門ショップには、置いてあるはずです。」といって、そこへの道順も詳しく丁寧に教えていただけました。
自分の店には、一円の利益にもならないのに、非常に丁寧な対応。
「さすがに銀座のお店は違うなぁ」と感心したのでした。
さて、みなさんは、お客さんからのリクエストや問合せに対して、同業者のことを快く紹介していますでしょうか?
例えば、こんなケースを想像してみましょう。
あなたがカヌーのガイドだったとして、お客さんから「もっと激しい流れの川でカヤックがしたいなぁ」とリクエストがあったとします。しかし、あなたの営業スタイルはカナディアンでゆったりとした川でのガイディング。リバーカヤックも持っていないとします。
そして、近所にはAという同業者(ライバル)があり、上流でリバーカヤックもやっているとしたら。
あなたなら、次のうち、どんな対応をしますか?
1) 「それなら、是非、Aというところに行ってみてください!きっとカヤックでの川遊びを思う存分楽しめると思いますよ。」といって紹介し、Aにも「○○さんというお客さんが行くので、よろしくね」と伝える。
2) 「すいません。うちでは、そういう川下りはやってないんです。ただ、Aというところで、カヤックをやってるらしいですよ。楽しめるかどうかは、わかりませんが。」と一応、お知らせだけする。
3) 「すいません。うちでは、そういう川下りはやってないんです。」と、Aの情報には一切触れない。
いろいろと状況が違えば、対応も変わると思いますが、是非、「自分ならこうするな・・・」と想像してみてください。
逆に、あなたがお客さんの立場だったら、どうでしょう?
たぶん、1の対応をしてくれるととってもうれしいですよね。
私がお客さんなら、もちろん1の対応をしてもらえたら、すごく感謝すると思います。
そうは言っても、同業者をお客さんにオススメするというのは、なかなか簡単なことではないと思います。特に地域やジャンルが近いほど難しいですね。
それも、心の底からお客さんに対して紹介できるためには、普段の有り様が問われます。
上のケースなら、
Aの業務内容をしっかりと知っているか
Aのガイドのスキルを知っているか
Aの安全対策を把握しているか
Aの雰囲気とあなたのお客さんの嗜好の両方を知っているか、それらが合っているかを判断できるか
Aとは普段から仲のよい付き合いができているか
etc…
大切なのは、お客さんの立場になって、親身に対応できること。
そして、それは、日頃の考え方、行動、日々の積み重ねが結果となって現れること。
お客さんの支持を得られるようになれば、今日の売り上げにはならなくても、長い目で見たとき、かならず大きなものとなって帰ってくるのではないでしょうか?
竹内聖(たけうちせい)
2003年から、北海道アウトドア協会事務局で、アウトドア資格制度の運営やアウトドア協会運営に関する様々な仕事に携わる。
http://www.takeuchisei.com/
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